高耐入力6111WAハイブリッドマイクアンプ 2016年11月

本機は電源電圧を±120Vとした高電圧出力マイクアンプである。アンプ部の最大出力電圧を80Vとして、ショップスのマイクカプセルMK-4の性能を完全に引き出す構成にしている。アンプゲイン30dBをもちながら、いかなる収録場面でも出力電圧クリップがないので、一般的なマイクアンプ(オペアンプIC使用)に見られるアンプゲイン調整を必要としない。録音レベル調整が1操作ででき、フィールドでの小回りが飛躍的に改善され、入力オーバーなどの失敗を防ぐことができる。マイクカプセルが取り付けられるマイクアンプカバーは木製材料(鉄刀木:タガヤサン)で製作し、効果的なダンピング効果を得ており、重厚な音質に仕上がっている。マイクアンプカバーは漆仕上げとして芸術性をも高めている。

回路構成
初段にサブミニチュア管6111WAを用い、終段を高耐圧コンプリメンタリトランジスター出力としたシンプルな構成の1段増幅アンプである。真空管のグリッド電流を最小にしながら、アンプ入力インピーダンスを1GΩとしてDC増幅動作に近付けている。電源にはスイッチング電源(±15V×8)を用いている。
マイクアンプ回路
電源部回路

専用風防

諸特性